モーレツ宇宙海賊 ―亜空の深淵―

珍しく公開初日に観てきました。
前情報まったく入れずにいったのだけど、
観る前にパンフを買って読んでしまうという謎行動。
アドヴァジーレ、それロボやん。なんでロボ!?


まあ、それはさておき。
内容としては映画オリキャラの少年が巻き込まれた相続事件に
首を突っ込んでいくという形式で。
「加藤茉莉香の物語」では無かった、というのが率直なところ。
インタビューとかを読む限りでは意図した物のようだし、
それで物語として悪かったというわけでもないのだけど。
それを期待していくとちょっと違和感があるかもしれない。というか私だった。
後半で見習いやってる辺りとかを考えると、茉莉香の辿った道程を描き直している風にも見え、
ぶっちゃけ、そういう世界観とキャラクターを下敷きにオリキャラを主役に持ってくるのは
もっと後期に持ち出すやり方じゃないのかなぁ、とか。
でもよくよく考えるとグリューエルの話なんかはまさにこの構造だったし、
海賊物として定番の構成と言われればそんな気がする。


物語骨子は置いておいて細部の話をすると、
戦闘を主に置かない盛り上げ方なのはとても良かった。
ドンパチをちらほらとは混ぜ込んで盛り上げつつも、
一番盛り上がる「戦闘シーン」は明らかに電子戦やってる時っていう。
終盤の亜空間戦闘も盛り上げるべきシーンだったんだけど、
「見た目が変な宇宙空間で人型ロボがバトルしてる」ようにしか見えなくて
ちょっと不満の残る仕上がりだったかも。
潜航機が人型なのはでかい潜水服だから、という理屈は悪くなかったけど、
それならそれで人型だから出来るような、そういうシーンをきちんと描いて欲しかった。


最後、エピローグが表彰状の山と新聞記事でその後を描くのは原作的でとても良かった。
「後日、誰それはこうだったという」で終わるパターン凄い多いんだよね、原作。


それにしても映画主人公の名前。
無限彼方って。どこの70年代スーパーロボットアニメ主人公だ。
もう少しこう、なんとかならんかったのでしょうか……