神様の悪魔か少年

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神様の悪魔か少年 (Style‐F)

読了。
中村九郎の名を知る人には釣りと思われるでしょうが、
面白かったです。
あくまで一般書籍として捉えた場合であり、
普通のライトノベル的、エンターテイメント的には
どうかな、という感じですが、
作者があとがきで述べているように、
時効から逃れることと青春からの逃避を重ねた物語作りと、
中盤での混沌とした中での登場人物の迷走、
ラスト近辺で一気に明かされる真実といった
ミステリー・サスペンス要素については素晴らしい出来栄えです。
人を選ぶ作品ではあると思いますが
「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」を名作と思えるなら
この作品もきっと肌にあうことでしょう。
それにしても超常能力が出てこない作品を書いたの初めてって
信じられないな。
最初からこういう作品を書いていた人が、
今までは無理に超常能力物を書いていたとしか思えない。